戦略と戦術

戦略と戦術とは異なります。

 

「戦略の失敗は、戦術では取り返しが出来ない」とか、
「戦略なき戦術は意味をなさない」といった言葉があるように、
戦略の方が戦術よりも重要な位置に置かれています。

弊社で取り扱っている分野は、マーケティングといった領域、
仕事でいうと、「戦略」に当たる分野のこと。

 

ただ、この領域の必要性が、
特にスモールビジネスの方にはピンと来ていないようなので、
今回は、その辺りのことについて触れていきたいと思います。

 

 

ずっと以前、私は流通業に属する
ある会社のコンサルをしていた時がありました。

その会社はある革新的な商材を開発し、
業界に革命を起こすべく、
その商品の提案販売に乗り出そうとしていました。

そんな折、まだ経験の浅かった弊社にお声が掛かったのです。

仕事は、営業のサポートと総合管理。
確かに、商品が画期的だったので、
いい仕事だと感じていた私でした。

 

ところが、いざ蓋を開けてみると、
その社長は典型的なワンマン社長。

会議の席でも、少しでも社長の意にそぐわない発言が出ると、
徹底的に凶弾する始末。

社員の皆は、社長に媚びを売るように
典型的なイエスマンとなっていました。

確かに、この会社の商品は業界を一変させるほど、
素晴らしいものでした。

 

しかし…

その販売の「戦略」に、意識が皆無でした。

社長曰く、「商品が素晴らしいのだから、
情報さえ届けば誰でも欲しがるはずだ」

社長はこの考えから一歩も引かず、
全社をあげて運送会社に飛び込み営業をかけました。

 

「そんな戦略のない営業方法では結果が作れるわけがない。
もっと、効果的な戦略を検討するべきだ!」

私はコンサルという立場上、会議の席でも声高に叫びましたが、
イエスマンばかりの社内では、当然誰の同意も得られず…

社長からは、「粗探しばかりする」だの「発想がネガティブ」
だの散々言われるようになりました。

 

結果、半年間の実績として、以前からのお付き合いのある会社や
社長のゴリ押して契約した会社など、契約件数、十数件。

戦略の失敗は誰の目からも明らかにも関わらず、
それでも社長はヒステリックに、社員の営業法、
いわゆる「戦術法」の質を細かく指摘するようになったのです。

 

そんな状態を尻目に、私たちは先行きの無い
この会社に背を向けることにしました。

根本的な解決手段(戦略)に手を突っ込まずに、
対処的な戦術で目的達成しようとする
バカ経営者に愛想をつかしたからです。

 

 

いい商品とソコソコの営業力(法)があれば成功できる。

起業したばかりの頃、
こんな風に発想してしまう場合がよくあるものです。

ただ、この事例が示すように、
「戦略」に意識がない事業が成功することはあり得ません。

これは、どんなに小さな事業・自営業者、
営業マンでも同様です。

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